2022/11/05
第10回絵本出版賞の締め切りが近づいてきました。
応募したあと、どうなるの? そんなふうに思っている方もいると思います。
絵本出版賞は、その名前のとおり、絵本の出版に特化した絵本コンテストです。
作家としての才能を羽ばたかせるため、1人でも多くの方に、著者として活躍してもらいたいと願っています。
そのため、大賞・審査員特別賞に限らず、世に広めたいと感じた作品に対しては、出版を検討している旨をお伝えし、提携出版社とのミーティングをご案内しています。
今回は、応募後の流れと、そのミーティングの内容をお伝えします。
絵本を出す前の絵本作家のむらうこさん。その後、3カ国語に翻訳され世界で活躍する人気絵本作家になりました
応募締め切り後は、作品の審査がはじまります。
作品の審査を終え、受賞作品が決定すると、結果通知が郵送で自宅に届きます。
その後、ウェブサイトの結果発表や絵本出版Blogでも発表されます。
作品に可能性があると判断された作品の作者には、結果通知に出版社とのミーティングのご案内が入っています。
直接出版社に行くか、Zoomや電話など、方法を選ぶことができます。
(出版社のオフィスは、東京・名古屋・大阪の3か所にあります)
実際に、そのミーティングではどのようなやりとりが行われるのでしょうか。
具体的な内容をみていきましょう。
まずは、応募した作品について、良かったところや改善できるところ、特性や才能をどのように伸ばすか、などを出版社や編集者の目線で伝えます。
それから、その内容に基づいて、絵本の基本的なつくり方を説明します。
応募作品がどのようにして絵本になるのか。
判型(サイズ)やページ数、製本の方法(ハードカバーまたはソフトカバー)などの説明をし、同時に、著者に対しても、どのような絵本をつくりたいと思っているのか、イメージをたずねていきます。
応募作品を見ながら話すことも
絵本出版賞では、みらいパブリッシング、モモンガプレス、ポエムピースの3つのレーベルを取り扱っています。
レーベルごとに発行部数や営業方法などが異なるため、どのレーベルが作風や作者の希望に合っているか、話を聞いたり提案したりします。
絵本は出版して終わりではありません。
発売後は、より多くの人に作品を読んでもらうために、著者自身も売り広める必要があります。
その必要性を事前に認識していただいたうえで、どのように売り広めていくか、過去の販促の事例などを紹介します(本人がどれくらい本を広めたいか次第で、実際に行う販促は変わってきます)。
難しく聞こえるかもしれませんが、絵本を知ってもらい、ファンをどうやって増やすか考えるのが販促です。
著者にしかできないこと、出版社だからできることがあるので、どんなことを一緒にできるか考えます。
出版社が書店にFAXで送る注文票付きチラシ。スタッフによる手書きが目をひきます
地元のカフェに絵本とサインを寄贈するなどは、著者本人による販促活動
ここまでがミーティングの内容になります。
絵本出版賞に応募して、ミーティングを案内されたらどのような流れになるのか、だいたいのイメージはつかめましたか?
このミーティングのあと、「出版したい!」と即答する人は意外に多くありません。
夢の出版ですが、実際に目の当たりにすると「本当に出版して大丈夫……?」といった不安におそわれる方も多くいます。
ミーティングの後も、質問や不明点があれば、メールや電話などで気軽にお問い合わせいただけます。
出版契約は、すべての内容に対し、お互いが納得できた状態で結ぶものなので、安心してください。
少しでも出版に興味があるなら、ぜひ参加してみてほしいです。
絵本作家になる最初のステップがどのようなものなのか。その道筋のひとつを知ることができる機会です。
ぜひ、ご自身の表現のキャリアのために活用してください。
絵本出版賞では、皆さまの意欲作をお待ちしております。
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