2023/11/01
現在、第12回絵本出版賞の作品を募集しています。
いつも募集を開始するときに、主催の城村典子をはじめ、提携出版社の社長や社員の方からのメッセージをご紹介しているのですが、現在、世界でさまざまな出来事が起こっており、私たちの生きる環境や感じることもめまぐるしく変化している現状があります。
そこで、締切が迫るなかですが、提携出版社のみらいパブリッシング/ポエムピースの社長 松崎義行さんからの追加のメッセージをお伝えすることにしました。
今回の募集だけではなく、これからのみなさまの創作活動に、なにか少しでもお役立ていただけたら嬉しく思います。
〈 メッセージ 〉
今、戦争が起こったり、物価が高くなって生活が困窮したりと、子どもたちや自分たちの未来が見通しにくい絶望的な環境が背景にあると思います。
偉い人が嘘ついたり、飼いならされてしまっているようなところもあります。
本当にどうやったらいい世の中をつくっていけるのか、という空想力や、絵本の表現をする人たちの表現思想。
「こういう世の中になってほしい」
「人の心はこうあってほしい」
「こういう連帯が生まれるといいよね」
そのような気持ちが重要だと思います。
空想すること。夢を想像すること。
その自由は誰にでもあり、それが人と人をつなげるものだと思います。
絵本は一過性の表現ではありません。
人の心に届いて、こんな世の中になったらいいよね、こんな世界になったらいいよね、というのを実現していくものです。
そういう力があると思っています。
僕たちは小さい頃に、絵本から正義感や道徳、世界を学びました。
実際に出会うより先に、絵本で世の中の色々なものに出会ったりもしました。
絵本は身近で大事なものです。
そのことを思いながら、出版社として、作家とともに創っていきたいと思っています。
(第11回絵本出版賞授賞式の挨拶より)