【第6回絵本出版賞 ストーリー部門】審査員コメント

絵本出版賞審査結果

2021/03/16

第6回絵本出版賞の最終審査が行われました!

 
ストーリー部門は毎回、応募総数が一番多いのですが、今回は絵本部門に負けてしまい、ちょっと元気がなかったかも……?
「絵本は好きだけれども、絵は描けない」「物語だけなら、良いアイディアがある!」という方はストーリーだけで手軽に送れるのが本部門の魅力ですので、ぜひご応募ください。
どのような作品が入賞できるか知りたい人は、ぜひ以下の審査員コメントを参考にしてくださいね!!

 
(大賞、最優秀賞、審査員特別賞の審査員コメントを確認したい方は、「【第6回絵本出版賞 大賞&最優秀賞&審査員特別賞】審査員コメント」をご覧ください!)

 

 

【優秀賞】

 
ハネネコ*「ぼくのいす」

・はじまりがとても良いです。なかなか素敵なストーリー。もうちょっと突き抜けた部分があると、さらに上を狙えると思います。
・人には役割があり、自分の役割が分かる人は幸せだと感じました。絵を付けて見てみたいです。
・お気に入りの椅子に座れなくなってしまったけれども、赤ちゃんの椅子になってあげるところが素敵。自分が椅子になるのも悪くないと思って大人になるところが良いですね。

 

ゆみえ「ネココとネネコのごきげん」

・メッセージ性の強い作品は説教臭くなりがちですが、本作品は楽しく読むことができました。「ごきげん貯金」をネックレスにためられるというアイディアがとてもよかったです!
・ごきげん貯金自体はとても良いアイディア! 物語としては工夫が足りないような気もしますが、いつも文句ばかり言っている子供にはいいかもしれません。
・ごきげん貯金のアイディアは面白いですが、もう一工夫欲しいところ。あと姉妹の名前が少しややこしいかも。

 

登坂俊子「すてきな冬ごもり」

・物語の展開と並行して、野菜や果物が冬を越したらどうなるのか、楽しく考えながら読むことができました。お子さんが野菜や果物の変化に驚く姿を想像すると、読み聞かせにも適している作品だと感じます。
・冬を越す知恵が、今どきの子供たちには新鮮かもしれません。
・テーマが良いです。最後の部分がもったいないので、起承転結の「転」「結」を工夫したいです。

 

くるみフレンズ「チョコレートの王かん」

・可愛い話。ハチャメチャな展開なのに、幸福感を感じられました。
・可愛らしい絵が自然と思い浮かぶようなお話です。
・どんな状況でも幸せでいられる、素敵な教訓が含まれていました。

 

立川治樹「あれれ、あれあれ?」

・絵を付けたら、面白い絵本になると思います。読み終わった後も、その先も着ぐるみを何着か着ているかも、と思いワクワクしました。
・次の展開が楽しみな一冊。絵を付けたら、よりユーモラスな作品になる気がします。
・最後まで主人公の動物の正体が違う展開が面白かったです!  ファーストブック(赤ちゃんに初めて与える絵本)にもできそうな作品だと思いました。

 

【奨励賞】

 
もりやけいこ「森のはずれのグリン」

・ストーリーとしてはしっかりしているため、森の情景など絵が浮かんできます。
・いばっているひとりぼっちのグリンが、仲良くなったニッチと生活して変わっていく話。絵本としては長いので、児童書のような感じ。もっと何かしらの事件が発生すると良いと思います。
・世界観があり、表現は長いものの面白かったです。

 

吉田美菜子「新月くん」

・月が1つではなく、たくさんいるという設定は面白かったです。
・子どもには難しいように思えますが、色々な月の名前が出てきて面白かったです。
・絵を付けたらいいストーリーになるかも! 月の名称がたくさん出てくるため、勉強にもなると感じました。

 

つっくん「これはわらしべ長者を夢見た少年のお話です」

・古典作品を発展させた挑戦的な話。ストーリーがやや強引なものの、展開は面白かったです。
・面白いストーリー。オチの部分で何か伝えられたら素敵だと思いました!
・成功したのに、主人公は何も知らないまま終わるのが楽しかったです。

 

増田喜信「みかづきさん おっこちた」

・素直なストーリー。可愛い絵が付いたらいいと思います。
・新しさはありませんが、ストーリーラインが良いと感じました。
・三日月を助けようと多くの動物たちが色々と工夫しているところがよく表現されて、いいと思いました!

 

にしかわしんご「ほしのにおい」

・オリジナリティがあってアイディアは良いと思います。
・亡くなったおばあさんを探す少年の物語。会えなかったけれども、心が温まります。
・テーマが良く、お話の構成も言葉もとても上手です。印象的な絵が付いたら、もっと良くなると感じました。

 

池田佳史「フェアリーシルバー」

・大人っぽい作品。少しわかりづらいので、もう少し整理してほしかったです。
・読み応えがありましたが、絵本にするにはもう少し分かりやすい内容や場面の変化があったほうがいいと思います。
・ストーリーが長いので、その部分を修正すれば、もっと面白くなると思います。

 

やまぐちひかる「針ねずみ」

・針ねずみの針を、人を傷つける言葉の針に置き換えるアイディアが良かったです。ハッピーエンドだけでなく、ストーリーをさらに工夫して、ラストを変えるともっと良くなると思います!
・親子のねずみだけでなく、周囲のねずみとの関わりがあるエピソードがあると、物語にさらに深みが出ると思います。
・ねずみの国で針ねずみになるまでの設定がとても面白かったです。

 

岩崎奈美「虫の王国」

・虫の特性などが分かる話で、「へぇ~」と思いながら楽しく読めました。知識を学べる本になると思います。
・「物語の設定に少し無理があるかも?」とも思いましたが、カラスが美しくなって、どこかへ行ってしまうところなど面白かったです!
・共感しづらいところもありますが、悪者のカラスを楽しくさせて退治するストーリーなど面白かったです。 

 

のざききょうこ「一本松のいる丘で」

・文章に惹きこまれました。
・癒される優しいお話。
・読んでいるうちに想像できる内容ですが、年月が過ぎても切れない思いが印象的でいいと思います。

 

渡部瑞貴「2だんベットのだいぼうけん」

・展開が速くて面白かったです。お兄ちゃんの王様もGOOD。
・2段ベットの国は意表を突かれ、面白かったです。ストーリーもよくまとまっています。
・2段ベットでごっこ遊びをしていたことを思い出しました。 発想が面白いです。

 


 

ストーリー部門の入賞作品に対する審査員のコメントを紹介しました!

ストーリー部門では、子どもが楽しめるような予想外の展開があったり、子どもの気持ちが的確に表現されている作品などが高い評価を受けている印象がありました。

文章だけで表現する分、つい小説や児童書など少し大人っぽい作品になりがちですが、最終的に絵本になるということを忘れず、イラスト部分も想像できるような作品を制作できるといいですね。

設定なども子ども目線を忘れずに、懐かしい頃の自分を思い出しながら書いてみるのもいいかもしれません。

 

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