2022/10/12
こんにちは!ライター・編集の市岡です。
「絵本出版賞から生まれた名作絵本」について書いていく本連載も、いよいよ3回目となりました。
今回は何度も諦めそうになりながら、絵本出版賞をきっかけに「絵本作家になる」という夢を叶えた「はまだみわ」さんの作品をご紹介します。
価格 1540円(税込)
B5判 32ページ 上製 オールカラー
2021年11月8日 ISBN978-4-434-29568-3
はまださんは、子どもの頃に読んだ『不思議の国のアリス』の挿絵をきっかけに、絵本作家を目指すようになったといいます。
ただ、社会人になるまでは、絵本づくりに本腰を入れて向き合えていなかったのだとか。
社会人になったある日、「やっぱり絵を捨てられない」と思ったことで、スクールなどに通ってスキルを高めながら、絵本制作に取り組むようになりました。
▼はまださんのこれまでについては、こちらの記事をどうぞ
はまださんは、第4回絵本出版賞で審査員特別賞を受賞してデビュー。第6回絵本出版賞では大賞を受賞しています。
今回ご紹介する絵本は、そんなはまださんの最新作です。
遊びたいけれど、誰も遊んでくれなくて泣いてしまったポポ。
お父さんに泣きつくと、ピクニックに出かけることになりました。お父さんはクローゼットの奥から、子どもの頃に使っていたという「カバのかばんのヒッポくん」を取り出します。
お父さんとポポは、ピクニックの準備をはじめました。
持って行きたいものをどんどん「ヒッポくん」に詰め込んでいきます。
ハンバーガーもおもちゃも、本当になんでも詰め込んでいく2人。まるで、ドラえもんの四次元ポケットのように、なんでも入るカバンです。
しかし、さすがに入れすぎてしまったよう。中身が全部出て、ヒッポくんが伸びきってしまいました。
その様子を見たお父さんがあることを思いつくと……?
この続きはぜひ、絵本で確認してみてくださいね。
はまださんの絵本は、なんといっても「あたたかい空気をまとった絵」が目を引きます。
あざやかな色づかいと、くるくる変わる動物たちの表情は、子どもも大人も楽しみながらページを繰ることができます。
そして、絵本の中に散りばめられた「あそびごころ」も見逃せません。例えば、最初のページ。
寝ている主人公「ポポ」の頭上に赤い絵が飾られているのですが、これ、実ははまださんの前作の絵本です。
あそびごころを凝らした作風も、はまださんの魅力のひとつ。
前作『ちびすっぽんのぼうけん』でも、登場する動物たちの表情やことばの中にさまざまな工夫と子どもたちを笑顔にするしかけが込められていました。
「絵とあそびごころ」で読者を惹きつける。
絵本出版賞に限らず、世間で「名作」と言われている絵本にはそんな特徴があるのかもしれません。
絵本出版賞では、皆さまの意欲作をお待ちしております。
大賞受賞者は、作品の出版化だけでなく、賞金20万円もゲット!!
「あこがれの絵本作家になりたい」と思っている方にとっては、またとないチャンスです。
過去の受賞者のなかには、受賞作のみならず、その後も継続的に出版している方もいます。
「絵本を出版したい!」「夢を叶えたい!」と思っている方は、まず応募してみては
新たな人生の扉が開けるかもしれませんよ……!!!
(文:ライター 市岡光子)
市岡光子 / ライター
千葉県出身。大学を卒業後、都内の中堅大学、小さなPR会社、ベンチャー企業で広報PRの仕事を中心に経験。30歳になる節目の今年、やっぱり子どもの頃から好きだった「書く」を仕事にしていきたいと思い、ライター活動を開始。趣味は読書、音楽、娘と遊ぶこと。
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