【第6回絵本出版賞授賞式開催】いっしょに絵本を出版しましょう!

ニュース

2021/03/23

 

第6回絵本出版賞の授賞式の様子をお伝えします。


第5回に続き、コロナ下ということもあり、オンラインでの授賞式となりました。


しかし居住地に関わらず、大勢の方にご参加いただけるのがオンラインの良さであると感じています。


授賞式の様子を少しお見せしますので、ぜひ受賞後の作品がどうなっているかなど、知っていただけたらと思います!

 

 

  

 

【主催者からのあいさつ】

 

≪スプリングインク株式会社 城村典子代表取締役≫

 

 

皆さまこんにちは。スプリングインク株式会社、代表取締役の城村典子です。
本日は授賞式にご参加いただき、ありがとうございます!
このたびは、第6回絵本出版賞にご応募くださり、誠に感謝申し上げます。
そして何より、受賞おめでとうございます!!

皆さま一人ひとりとお会いし、全員とお話したいところですが、時間的にも制約がありますので、この授賞式にて皆さまとお顔を合わせることができてとてもうれしいです。
本日の授賞式にご参加いただけたこと、私だけでなく関係者・スタッフ含め、みんな喜んでおります。

そして、皆さまにとっても、この機会を、次に向けて一歩踏み出せる刺激になるような時間になるよう作っていきたいです。
わずかな時間ではございますが、ぜひ満足したひと時として過ごしていただければと思います。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 

≪株式会社みらいパブリッシング/ポエムピース株式会社 松崎義行代表取締役≫

 

 

皆さま、こんにちは。受賞者の皆さま、心よりおめでとうございます!!皆さまをお祝いできることをとてもうれしく思っております。
第4回までは、神保町のブックハウスカフェというこどもの本専門店&カフェで行っていましたが、コロナの影響もありまして、今回はオンラインでの開催となりました。

第6回になりまして、つぶよりの作品が集まりまして、また応募者の皆さまも色々なことを考えたうえで、応募してくださっていると感じます。
またなかには、何回も応募してくださる常連さんも増えてきて、絵本出版賞をどのように活用しようか、それぞれに考えやアイディアがあるように見受けられます。

編集長も似たような話をしていましたが、過去には奨励賞を受賞し、出版化が決まり、編集部とやりとりするなかで、作品の長所がどんどん伸びていき、書店に並ぶころには大賞クラスの作品になっているというケースも経験してきました。
また新しい市場を作り出すような、挑戦的・革新的な本も誕生してきています。

第6回も主催のスプリングインク株式会社さまから、作品をお預かりして、出版化を検討していく流れになるでしょう。
皆さまも出版する際は、肩にあまり力を入れず、自由に言いたいことをおっしゃっていただき、一緒により良い作品にしていければと思います。

絵本出版賞は、私の考えでは読者との出会いの場ではないかと感じています。
 “審査員”という読者に出会い、審査するなかで、審査員も色々な驚きや感銘を受けます。
長く出版に携わっている立場から、なるべく作品ごとの良さを見出し、将来の出版に向けてそれが伸びていくイメージを持ちながら、選考している状態です。

賞の特徴としまして、絵本部門・絵本のストーリー部門・大人向け絵本部門の3部門があります。
それぞれの部門にて、良いところがスパイラルになって上がっていっている印象です。
今回も本気の表現にたくさん出会え、うれしく思いました。
そして、これらの作品をどのようにして世の中に羽ばたかせていこうかと考えているところです。

過去6回の開催で、絵本出版賞出身の看板作家の活躍も目立つようになってきました。
例えば、第2回絵本出版賞にて大賞を受賞したまるやまなおさん。
彼女はすでに『なにになるの マカロニさん』、『パンになりたい』、『ブルーノ』、『おおきくなりすぎちゃった じゃがくん』と4作品を出版しています。次回作も、制作中です。
ほかにも何冊か出版している方がおり、一緒に頑張っているところです。
看板作家が増えてきたところからも、応募作品のクオリティーが上がってきたことを感じています。

書店からの評価も高くなっており、「良い本がたくさん出ていますね」と言われます。
新作絵本を書店で販売することは、わりと伝統的な作品との戦いでもあります。
大手出版社や有名作家は多くの棚を占有しています。
そこに新人のフレッシュな感性を持つ作品たちを集結させて、切り込んでいく。風穴を空けていく。
このような活動がだんだん認められるようになってきて、勢力を拡大してきています。
そのため、「次はどのような作家が出てくるのかな?」と楽しみにしてくださっている書店も徐々に増えてきています。

書店と同時に、図書館からも注文が入ってくるようになりました。
始めたばかりのころは、無名の新人作家ということで注文も入りにくかったですが、現在は発売前から数百冊近くの注文が入ることも珍しくありません。
これも賞を継続していくなかで、皆さまの活躍や著者自身の活動に支えられていると感じます。

最近は、日本に3万近くある幼稚園・保育園に、直接営業をかけ始めています。
エンドユーザーや保育士さんたちにチラシを配ったり、その際に絵本のCDと歌詞カードを無料で読み聞かせ用にプレゼントしたりしています。
このようにして色々な努力や工夫を行っています。

しかし出版社だけがいくら頑張っても、本の普及にはなかなか結び付きません。
作家自身の活動も、同様に重要です。

SNSを活用して目に触れる機会を増やしてもらい、何回も見てもらうことで購買率を上げていく。
書店に並べられている本をいきなり購入する人は少なく、「あそこで見た」「あの人がリツイートしていた」など何回か色々なネットやメディアの投稿などを見て、書店でも数回素通りしたうえで購入する人が多いです。
なかには、何度も何度も手に取り「どうしようかな、どうしようかな」と悩んで買わない人もいます。
しかし「なにかで見たから」とちょっとした機会のついでに買う人が、わりと多いような気がします。

そう考えると、100部売れている本でも、1千人、1万人もの人がその本のことを知っているかもしれません。
そうやって本を出し続け、露出を増やすことで、人気もどんどん上がっていく。
私たちは、長い目で見て、1作目だけでなく、2作目、3作目とどう展開したら、この人は絵本作家として成功していくかを考えながら、編集したり、営業戦略を練ったりしています。

作家と一緒に本を作っていくときも、どのようにして読者に手に取って、買ってもらうかを、色々考えていきます。
例えば、読者に直接プレゼントをする。
最近では、製本の際に余った部分に印刷した、ちょっといい紙の一筆箋や販促グッズとか。
わざわざ印刷することもありますが、もったいないので、捨てることのないよう余すことなく活用しています。

ほかにも、ひだのかな代さんの『いただきますレストラン』では、ページを開いたとたん、いきなりカラーページが飛び込んできます。
本をめくった瞬間、絵本の世界観に入ってもらおうと、見返しと呼ばれる通常なにも印刷されていないページにも、絵を描いてもらいました。
普通でない作り方ですが、海の世界に包まれるような絵本になったと思います。
ほかの本では、見返しページにすごろくを作るなどの工夫をこらしたこともあります。

また当社の絵本にはカバーがありません。
色々調べてみたところ、「カバーは邪魔で捨ててしまう」という方が多く、カバーのない絵本を製作しています。

本は売れないと書店から返品されるのですが、カバーがあると配送しやすく、廃棄される本が少なくなります。
そのため、カバーをつけるのが一般的ですが、なくても配送に困らないようにするにはどうすればいいか、色々工夫して行っています。

作家のファンを増やすため、編集者は作家とやりとりするなかで、色々な工夫をこらしています。
しかし作家も人間であるがゆえ、なかなか客観的に自分の作品を見ることができません。
作家自身が見えない部分を編集者が補い、書店などに作家のファンになってもらう。
そのための、ノウハウを出版社は蓄積しています。

このように読者にどうやって手に取ってもらうかを考えるのは出版社として当然のことですが、本を作るうえで作家の元々の表現意図や思想、世界観などを私たちは最も大事にしています。
作家の表現意図や思想、世界観などをねじ曲げてまで売上を求める。
それは絶対にしてはいけないことだと考えています。
私はみらいパブリッシング、ポエムピース両方の会社を経営していますが、どちらにおいても作家の考えや思いを尊重しながら、売上を伸ばしていこうとしています。

絵本出版賞を通じて、世の中に羽ばたいていった作品たちが、将来子どもたちだけでなく、すべての人々にとっての心の糧になってくれればいいな、と思います。
皆さまともそのような経験を共有できると思うと、とても心がワクワクします。

長くなりましたが、この辺で失礼いたします。
皆さまのご活躍を祈りつつ、一緒にお仕事できる日を楽しみにしております。
本日は誠におめでとうございました! そして、ありがとうございました。

 

=記事内で紹介された作品=

1.なにになるの マカロニさん(著:まるやまなお)
きょうは たろうくんのおたんじょうび。おともだちも やってきました。
パパは おいしいりょうりをつくろうと ぼうしをかぶって じゅんびばんたんです。
だいどころでは たべものたちが なにになれるか ワクワクドキドキ。
マカロニさんは いったいなにになるのかな?
価格:1,320円 みらいパブリッシング刊

2.パンになりたい(著:まるやまなお)
なりたいものに、とにかくチャレンジ!
ピポのがんばる姿がシュールで、思わず笑ってしまうほど可愛い!
子どもと大人がいっしょに楽しめる絵本シリーズです。
価格:1,375円 みらいパブリッシング刊

3.ブルーノ(著:まるやまなお)
いぬのブルーノはたろうくんのくつ下が大好き!
たろうくんがあるいていても ハム ハム ハム
タンスにしまっても洗濯物のなかからも ガサ ガサ ゴソ ゴソ
価格:1,540円 みらいパブリッシング刊

4.おおきくなりすぎちゃった じゃがくん(著:まるやまなお)

ここは じゃがいも農場。ここで育った じゃがいもは
おじさんが たいせつに たいせつに 育てるので
とっても すなおで おいしくなるのです。
でも 土から出てこない じゃがいもが いました。
それは じゃがくん でした。
価格:1,430円 みらいパブリッシング刊

5.いただきますレストラン(著:ひだのかな代)
ふかいふかい海の底にある レストランの物語
動物を愛する絵本作家ひだのかな代が届ける、
いのちのおはなし
価格:1,320円 みらいパブリッシング刊

上記のほかにも、みらいパブリッシング/ポエムピースではさまざまな絵本を出版しています。詳しくは「みらいパブリッシングの絵本・児童書」、「ポエムピースの本」をご覧ください。

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第7回絵本出版賞はすでに応募受付中!
過去6回の開催で、すでに多くの受賞作品が書店に並んでいます。
「絵本作家になりたい!」「自分の作品を世に出したい!」という方からの
力作・自信作をお待ちしております。
興味のある方は、ぜひ応募フォームよりご応募お願いいたします♪
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