2019/10/07
絵本の世界は、一般的には、新人がデビューしにくいジャンルと言われています。
「１００万回生きたねこ」 「ぐりとぐら」 「はらぺこあおむし」
など、名だたる絵本がたくさんあり １００刷りの絵本なども少なくありません。
絵本の新人作家がデビューしにくいわけは
①お母さんが読んだ絵本は、 子どもに読ませやすい
②書店の売り上げがどんどん減っている中で、 書店員さんの 目利きに手が回らず、 新しい本を仕入れにくい
③出版業界のジャンルの中でも 唯一売り上げの上がっている ジャンルであることから 出版社側も変える理由が少ない
・・・などがあります。 ③の補足については 絵本の編集というのは、 どのジャンルもそうですが 、
絵本作家を育てる
編集をする
営業をする
という、このジャンルでの ビジネスモデルがあるので
参入障壁は高いと言えると思います。
そうするとますます、 そのモデルを持ってる 老舗の出版社が、 このエリアでしのぎを 削っていますので、 絵本を出していない出版社が 入り込むのも難しいということもあります！
大人の絵本は、 「葉っぱのフレディ」 とか、 「いつでもあえる」 など、
時折大ヒットが出たりしますが、
長続きしないのは、
本屋さんに棚がない
作家も少ない
出版社もシリーズを出さない（出せない）
といった理由があります。
その中で、 大人向けの絵本を書かれる作家
「Call My Name コール マイネーム 大丈夫、そばにいるよ」
などの葉祥明さんは、
何十年と第一線で活躍されてるので 異例中の異例とも言えると思います。
一方、絵本の表現というのは、
憧れる人も多いし、
“人の心を打つジャンル”
だと思っています。
私が取り組んでおります
“スプリングインク”という会社では
絵本出版賞というのを
創設して、
新人作家さんたちを集い、
出版に結びつける事業を しています。
そんな経験の中から
「絵が描けなくても絵本を出すには？」
という問いにまず、いまお答えしたいのは
「自分の思いはどこにあるか」
「何のために出版するのか」
の２点が大事だと思っています。
今、お伝えしたように、 これだけ、絵本は市場に あふれています。
その中で、
「なぜ、その絵本が この世になくてはいけないのか？」
「読者はこの絵本を どうして読みたくなるのか」
というのが必要になります。
その答えは、 言葉を変えると、
『独自性』であったり、
『テーマ』であったりします！
私どもの取り組みで
「けい君とぼく」という絵本を出しました。
「翔んで埼玉」「パタリロ！」などの ヒット作を持つ魔夜峰央さんの初の絵本です。
男の子が男の子を好きになる絵本。
多様性の今日で、テレビでも取りあげられ、 注目されています！
また
という絵本は 生前記憶を元にした絵本で、 このエリアの専門家池川先生が 監修に入ってもらい ロングセラーとなっています。
このテーマに加えて、
自分ならではの
表現手法を持つことが必要です！
例えば、草間彌生が水玉にこだわるとか
イヴ・クラインという作家は、
独自の青にこだわり続けるなど。。。
自分ならでは、表現手法を モチーフのみならず、見つける。
ということが大切かと思います。
それには、絵本を研究する。
読者として楽しむだけでなく お伝えしたことを留意して
絵本の独自性は？
テーマは何？
ということを考えながら、 観察することが必要です！
そして、最後は
売ること！！！
売れている作家で、 自分で売る力のない 作家はいません！
ということで、
絵本も、文字のビジネス本、実用書も
全ての本は
「なぜ、その本がこの世になくてはいけないのか」
「読者はこの絵本をどうして読みたくなるのか」
が必要なのは変わらないのです！
現在（2019年10月）絵本出版.comでは、第4回絵本出版賞を開催しています！！
こども向け・大人向けなど、対象を問わず様々なジャンルの作品を募集しています。
絵本作家になるの第一歩として、こういったコンテストに応募するというのもひとつの手です!!
みなさまの作品をお待ちしております！！
詳しくは、「絵本出版賞について」のページをご覧ください。
================================================================================
また、絵本出版.comでは「絵本を出版したい！」「絵本づくりを学びたい！」といった方々向けに無料のメールマガジンを発行しています。
「絵本ってどうやって作るの？」「絵本作家ってどうしたらなれるの？」など絵本に関する悩み・疑問をお持ちの方は、ぜひともご登録ください！
================================================================================
